私が思う官庁訪問で必要な視点 〜政策の実現方法まで〜
昔の懐かしいメモリー(といっても3,4年前ですが)という感じで、今でも極稀に国家試験+官庁訪問を受けていた時のことを思い出します。 ※こちらの記事で国家総合職試験+官庁訪問の全体的な振り返りをしています。もしよろしければご覧ください。
「あの時こうしていればよかったー」と過去を振り返るのは人間の常です。そこで、私が感じた教訓が何かのお役に立てば良いなと思い、本記事を書きたいと思います。こちらにも記載の通り、私は官庁訪問に成功しなかった立場ですので、そうした立場から「これを考えていればちょっと違ったかな」という点を1つ簡潔に振り返ります。
一般的な面接準備
普通の人であれば、面接時にある程度のことは準備していきますよね。- なぜその官庁を志望したのか
- その官庁で何の政策・仕事がやりたいか
- また、その政策をなぜやりたいか
正直私はここらあたりまでしか考えていませんでした。もちろん、上記の3つ目「政策を考える」際に、現状分析を行ったり、書物を読んだりということはしていました。
政策実現までの実現方法を考える。
上記した様に「何かの政策をやりたい」「理由はこうこうこうだ」、そこまでは誰でも考えていくと思います。ここまででもきついツッコミはくるかもしれませんが、想定通りと言えば想定通り。私が実際にされて困った質問は、仮にその政策を実施する際にどうやって実現しますか?という質問です。その政策が完全に独立していればいいですが、その政策をやることによって他の政策に影響が出る場合も多いと思います。そうしたことも踏まえ、政策の実現性についても考察を深めてみてはいかがでしょうか、というのが(経験も踏まえた上での)私の提案です。
簡単な例を挙げます。よくプログラミングを小学校の教育に入れたほうがいいという話があります(※現段階では、既に実施予定ではありますが)。では、実際にプログラミング教育を導入することを考えてみますと、どうやって授業時間を確保するかという以下のような視点が必要になってきます。
- 何か既存の教科を削減する。ではどの教科を削減するか。
- 削減せず授業時間を増やすという方法は現実的なのだろうか。
ソフトウェア開発とのアナロジーでいうと、これは設計の部分と言えばいいんでしょうかね。システムにAという機能を追加しようとすると、既存のBやCなどの機能に影響が出るのでそことの兼ね合いを勘案した上でどう実現しますか?といったことと類似していますかね。
一度ここまで踏み込むと、実際に政策実現性の観点から本当にこの政策は必要なのか、というところまで考察が広がっていきます。 私は実際にこういったことを聞かれましたが、たとえ面接時にこうしたことを聞かれなかったとしても、深くまで考察するという意味でも有用な視点であると私は思っています。 ※当然ですが、官庁訪問で聞かれる可能性があると言っているだけで、絶対に聞かれるとは言っておりません。
もちろん、面接する側も恐らく思考方法などを見ているのであって、普段官僚の皆さんが制度実施するまでに議論している内容やプロセスに準じているかなどは見ていないとは思いますが。
最後に
やはりこうした視点は大事ですよね。ただ闇雲にこれをやったらいいんじゃないか、こうしたらいいんじゃないか、というのは誰でも思いつくものですが、具体的に実現する方法はどうすんの?当たり前といえば当たり前です。これは就活や官庁訪問に限ったことではなく、ソフトウェアを開発するときももちろん、普段の生活等々でも何かを一歩進める時には必要な視点ですね。社会に出たら当たり前かもしれませんが、意外と一般的な大学生だと気づいていない人もいると思います。という意味では頭の片隅に置いておくといいかもしれません。
以上。